第138回地理思想研究部会(開催日:2020年11月28日)

地理思想研究部会では,今回の部会をオンラインで開催いたします。

日 時:

2020年11月28日(土)15:00~17:00

研究発表:

「地域は物質である」は人文地理学にとって妥当な定義なのか?―地理学方法論への一考察―・・・太田茂徳

コメント:中島弘二(金沢大学)

コメント:成瀬 厚(独立研究者)

司 会:杉山 和明(流通経済大学)

趣 旨:

2000年代以降の英語圏人文地理学におけるマテリアリティ materiality への着目は物質的転回 material turnとも称され,人文・社会科学における実在論的転回 realist turn (または,存在論的転回 ontological turn)と呼ばれる思潮とも連接する形で,従来の地理学概念の再検討から新たなテーマの探究,理論的立場をめぐる論争に至るまで多様な展開をみせている。そうしたなか,「地域regions」という地理学の主題あるいは方法論とも密接に関わる概念にも新たな解釈が加えられるようになっている。今回は,『空間・社会・地理思想』誌上で,水津一朗(1923~1996年)の「位相地理学」の再解釈から「多様体としての地域」を呈示(太田 2016,2017)するとともに,マテリアリティという視点にともなう論理上の難点を指摘(太田 2019)する太田茂徳氏をお招きして,「地域」は物質material existenceであるから実在しているとする還元主義的な見方を批判的に検討していただく。形而上学的考察から「地域」の実在をめぐる論理の形式(「地域の構成」)を示していただくことを通じて,実在論的転回の持つ意義や未だ明示化されていない課題の一端を捉え返す機会としたい。

申し込み方法:

11月25日(水)を〆切とし,地理思想研究部会ホームページのGoogleフォームよりお申し込みください。

【お問い合わせ】
連絡先:杉山 和明(流通経済大学) E-mail:sugiyama-kazuaki(at)rku.ac.jp
※お手数ですが(at)は@に置き換えてください。

地理思想研究部会のホームページ(http://chirishiso.wiki.fc2.com/

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