第144回地理思想研究部会(開催日:2023年4月22日)

地理思想部会では,今回の研究部会を対面・オンライン併用のハイフレックス形式で開催いたします。

日 時:

2023年4月22日(土) 14:00~17:00(終了時刻は予定)

会 場:

同志社大学今出川キャンパス良心館RY301
(京都市営地下鉄今出川駅1番出口から直結)
※会場へのアクセス方法はこちらをご参照ください。

研究発表:

人種主義研究の蓄積に「名誉白人」を再配置する・・・山本 めゆ(立命館大学)
(参考文献:山本めゆ『「名誉白人」の百年―南アフリカのアジア系住民をめぐるエスノ−人種ポリティクス―』(新曜社,2022))

コメント:平野 千果子(武蔵大学)

司 会:伊藤 千尋(九州大学)

趣 旨:

「名誉白人」。それは,かつて南アフリカ共和国で実施されていたアパルトヘイト(人種隔離)体制において,日本人が「白人」と同等の待遇が与えられていた状況を指す言葉としてしばしば用いられる。しかし実際には「名誉白人」は法的なレベルでは根拠を有していなかった。山本めゆ氏が2022年に出版した著書『「名誉白人」の百年―南アフリカのアジア系住民をめぐるエスノ−人種ポリティクス―』は,この「名誉白人」を神話として終わらせるのではなく,他集団とのあいだで競合し合うなかで形成された人種カテゴリーとして捉え直し,人種主義研究の蓄積に位置づけて議論している。山本氏は,南アフリカ社会におけるエスニック集団の移住史,そして当時の日本人や中華系住民などのアジア系住民による経験や自己認識を様々な資料とインタビュー調査から明らかにし,それらがいかに「名誉白人」概念を形成していったかを克明に描いている。新たな人種主義が人々を分断しようとする現代において,アパルトヘイト体制化のアジア系住民の経験を改めて問い直すことから,私たちが学ぶことは大きい。今回は山本氏をお招きして,本書の視座や主張を踏まえつつ,人種主義に関する議論を深める機会としたい。

開催方法:

オンラインで参加する方は,下記より参加申し込みをお願いいたします(締め切り:2023年4月17日)。申し込みいただいた方へ,前日までにZoomの参加用URLなどを送信いたします。

https://forms.gle/dbQigNcAvWXEwWvG6

お問い合わせ:

以下の問い合わせフォームよりご連絡お願いします。

https://forms.gle/wSG29Co39q2AFBpWA


地理思想研究部会のホームページ(http://chirishiso.wiki.fc2.com/

 

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