人文地理学会 第291回例会(開催日:2019年10月5日)

日  時:2019年10月5日(土)13:30~17:00
会  場:同志社大学今出川キャンパス 至誠館 1階 S1 教室
     京都市営地下鉄烏丸線「今出川」駅下車
     キャンパスマップ
     https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/imadegawa.html
テーマ:フィールドワークを考える―私たちはどのようにして調査地との関係を取り結ぶのか―
コーディネータ:荒木一視(立命館大学)
研究発表:伊藤千尋(広島女学院大学):ザンビアの調査経験からフィールドワークを考える
     佐々木達(宮城教育大学):中国内モンゴルの調査経験からフィールドワークを考える
     寺床幸雄(長崎県立大学):日本の農村の調査経験からフィールドワークを考える
コメンテータ:申 知燕(東京大学)
       二村太郎(同志社大学)
趣  旨:本年4月,コーディネータの荒木らは昭和堂より『食と農のフィールドワーク入門』を刊行することができた。同書には農漁業や食べ物を対象にしたフィールド研究を行ってきた24人の地理学者が参画し,執筆陣は30代から40代初めの若手を中心としている。今般の例会では執筆陣の中から3名が登壇して各々の経験を踏まえて,フィールドワークについて考えてみたい。もちろんフィールドワークの技法やその効果,過去と現在のフィールドワークのやりやすさ・やりにくさなど様々な論点を想定できるが,ここでは副題にもあるように調査地と調査者の関係に重心を置きたい。過年度の人文地理学会学会賞の受賞者でもある伊藤のザンビアの調査,佐々木の内モンゴルの調査,寺床の日本の農村調査はいずれも一定期間現地に泊まり込んで実施されたものであり,調査地あるいはカウンターパートとの濃密な関係の上に構築されたものである。登壇者らの調査の成果である論文はもとより,論文に描ききれなかった調査の実際やフィールドとの関係などにも焦点を当てていきたい。また,コメンテータにはいずれも独自の立場からフィールドとの関係を構築し,成果を発信している申,二村の両名をあてた。興味深い議論が展開されることを期待している。本例会は地理学者に限らずフィールドワークを続けてきた多くの研究者,またフィールドワークにこれから取り組もうとされている学生や院生などの若い世代の方々,さらに小中高等学校で社会科や地理を担当されている教育現場の方々にも参加していただければ幸いである。義務教育の中で地域のことを教えていく上で,また「地理総合」において求められる能力や資質の基盤としてもフィールドワークは不可欠のツールだからである。
連絡先:荒木一視(立命館大学・食マネジメント学部)
    E-mail: hiaraki[at]fc.ritsumei.ac.jp
    [at]を@に変更してください
※参加申込み不要,参加費不要,一般来聴歓迎。

このページの先頭へ