日 時:2014年5月17日(土) 14:00〜17:00
会 場:たかつガーデン2階「鈴蘭」
大阪府大阪市天王寺区東高津町7-11 TEL: 06-6768-3911
http://www.takatsu.or.jp/access.html
発 表:植民地主義の継続として創出される国境−アメリカ占領期・佐世保における「密航」朝鮮人収容所−
発表者:福本 拓(宮崎産業経営大学)
コメント:他の岬の裂け目−コスモポリタン化、「ポスト」植民地主義、市民性のマテリアリティ−
コメンテーター:森 正人(三重大学)
趣 旨: 近年、国内外の地理学において、「境界」に内在する暴力性への関心が高まっている。特に、境界を画定しうる主権権力・主権的主体の暴力性が、「例外空間」や「収容所」などへと空間化されるプロセスが問題化されてきた。しかし、これらの概念を用いた議論では、「西洋(West)」が照準とされており、その「残余(Rest)」の空間は関心の外に置かれているようにもみえる。そこで、「西洋」との交渉を迫られてきた東アジアの植民地主義、ポスト植民地主義の文脈において、さらには昨今の政治地理学、文化地理学の理論的枠組を用いて、これらの議論を検討し、従来の問題系をより豊かにすることを目指す。また、(ポスト)植民地状況の「境界」を攪乱しうるような契機をも探求したい。研究報告では、「日本帝国」崩壊後、東アジアまた日本における主権・境界の再編成過程において、「密航」朝鮮人を拘留していた佐世保の収容所の果たしていた役割に焦点が当てられる。
連絡先: 北川眞也(三重大学) skitagawa[at]human.mie-u.ac.jp
2014/02/01